もう一つの前文訳

はじめに 

ひとりひとりの人間は、

生まれながらにしてかけがえのない値打ちと平等で奪うことのできない権利を持っています。 

 

それを認めることが、自由で公平で平和な世界をつくる基本です。 

 

人の権利が無視されたり軽く見られたりした結果、 

人の良心を踏みにじるひどいことがたくさんおきました。 

 

だから、みなが自由に意見を言えて、自由に考えることができて、 

恐怖も欠乏も感じなくてすむ世界がくることを、 

世界じゅうの人が心から望んだのです。 

 

あまりに国が好き勝手にみなを押さえつけていると、 

最後の最後には力で反抗しなくてはならなくなります。 

 

そうならないようにするには、法律で人の権利を守ることがどうしても必要です。 

 

国と国が親しい関係を作り上げることもだいじです。 

 

国際連合に加わっている国の人びとは、 

人間の基本的な権利と、人はみなかけがえのない値打ちをもっていることと、 

男と女には同じ権利があることを信じていて、 

国際連合憲章のなかでそれをもう一度たしかめあいました。 

 

そして、もっと大きな自由のなかで、社会を進歩させ、 

暮らしの水準を高めようと決心しました。 

 

国際連合に加わっている国は、 国際連合と協力して、 

人としての権利と基本的な自由が世界じゅうで大切にされるようにすると誓いました。 

 

この誓いを果たすには、まず、こうした権利と自由とはどんなものかについての考え方を同じにしなくてはなりません。 

 

だから、 

国際連合総会は、この世界人権宣言を発表します。 

 

国際連合に加わっている国と、 その国が責任を持つ地域の人びとのあいだで、 

こうした権利と自由が大切にされるように教え、 

また、国のなかでも、国と国のあいだでも、一歩一歩前に進むような方法で、 

すべての人がしっかりとこうした権利を認めるように、 

社会のひとりひとり、そしてひとつひとつの関係が、 

いつもこの宣言を頭において努力しなければなりません。 

 

そのときに、この世界人権宣言は、 

すべての人とすべての国が達成しなくてはならない共通の基準となるのです。